本当の彼はもっと無邪気に笑って 猫が好きで、だけどそんな可愛い自分を隠しているだけなのに タバコなんて吸ったりしない。 そんな悪い事をするような人じゃない。 私には確信があった。 だから私は、ガタリと音をたてて立ち上がった。 その瞬間みんなが一斉に私を見る。 「あのっ! 彼はそんな人じゃないです。 私には悪い事するような人に見えないし、そうやって見た目で判断するのっておかしくない? それに、もし荷物検査するんだったら、彼だけじゃなくってみんなするべきだと思う」