その瞬間、お互いに顔が赤くなる。 「お前が……ネコみたいに見えたんだよ」 言い訳するように、目を反らして そう言う彼の言葉は真実なんだろう。 だけど、それが恥ずかしかった。 「本当、どれだけ猫好きなのよ」 小さくそう呟くと、彼も小さな声で言った。 「わりぃかよ……。」 悪い。 人とネコを間違えるなんて ネコだと思って髪を撫でるなんて ドキドキしちゃうじゃない。 私の心臓は思い出すだけでまた、どきりと鳴り出した。