「お前……顔色、悪りぃ」 思わず、そう言って手を伸ばすと 「彼氏づらしないで!!」 そうやって手を払われた。 そうだった。 これ、は俺の役割じゃない 菜知の新しい彼氏の役目だ。 背中を向けて走って行ってしまった菜知にそいつに今日会いに行くのかな なんて考えて嫉妬する。 見たこともないヤツなのにな。 「本当……っ、情っけね……」 そうやって呟いた、何度目か分からない言葉は 誰にも届くことはなかった。