それと、親父と普通に会話できるようになったこと。
これもお前がいたからだ。
人を愛するようになって、初めて愛されていたことに気づく。
愛することを知らない奴が、人の愛情に気づくわけねぇよな
親父のしてくれていた小さい事ひとつひとつが、
全部、愛情表現の下手な親父の精一杯だったんだって気づいたんだ。
それからだった。
「おはよう」とあいさつしてみたり、
「行ってきます」と言ってみたり。
その言葉に「ああ。」とそっけなく返しながら
口元が笑っているのを見て、
ああ、ホント親父は俺以上に不器用な奴だなって思った。


