私も左手を上に挙げて伸ばして見る。 この手に指輪がハマることってあるんだろうか。 恋愛日記みたいにキラキラとした指輪がいい。 左手の薬指を見て、リングをはめている自分を想像してみる。 私の手にはあまり似合いそうにないけれど、 綺麗な指輪は想像することが出来た。 「私にも、できますように……」 ぎゅっと手を握りそう呟く 明日のことを考えるのは好きじゃないのに やっぱり夢を見るのは好きだった。