偶然か、それとも私と関係があるのか どっちにしても聞かなきゃ私の気が済まなかった。 私は彼に近づいていき、話しかけた。 「あ、あの……そのプリンって」 私がそこまで言うと彼は少し驚いた顔をして 「あっ、菜知ちゃん……ですか?」 と言った。 「そうです。なんで知ってるんですか?」 やっぱり、私と関係のあることだった。 ホントだったら、知らない男の人と話すのはあまり得意ではないけれど そのきっちり整った髪と黒色の髪から自然と抵抗感はなかった。