そうだよね…。
この学校にあたしの本当の姿を知るものはいない。
でも…やつが現れたら…怖い…怖い…
あたしは大事な人をこれ以上失いたくない…
「妃芽!大丈夫だ。今のお前には仲間がいる。大切な仲間がいる。そして、お前は今となったら最強だ!今のお前に怖いのものなんてないだろ?」
伶の自信満々な顔が目にうつる。
こういう自信満々なとこお父さんにそっくりだなぁ…。
そうだよ、あたしには大事な仲間がいる。
仲間を守るためだったらあたしは最強になれるんだ。
「ありがと、伶…。あたし、この学校で頑張ってやってく。」
「おう。妃芽なら大丈夫だ。きっと…」
あたしは大丈夫。何も怖くない。
「あっ、妃芽もう、HR始まっちゃってる」
「は?」
HR始まっちゃってるってことは遅刻じゃん!
入学式当日から遅刻とかあたしどーなの?
完全に不良やん!不良!
あたしはそこらの不良とはちがうんだよ!
正義のためのヒーロー?みたいなもんなんだよ!
ふつーの不良と一緒にしてもらっちゃ困るわ!
「伶のせいだかんね?伶がここに呼び出すのが悪いね!あたし、遅刻なんてしたくなかったのにー」
「ごめんごめんって(笑)」
はぁ…これだから伶は…
てきとーすぎるでしょ!
はぁ…さらに気が重くなった…