-妃芽side-



 


―うおぉおおおぉぉお!






この声が耳に入った瞬間、目の前に嫌な光景がフラッシュバックした







―『妃芽、ごめん、な?』





―『はやく、頼むから…逃げて…』





―『…ガハッ!俺のことはいいから、早く…』






―『嫌…イヤだ!イヤァアァァアアァ!』








やばい、雷都たちが…








危ない







そう思うと同時にあたしは走りだした