「でもさ、そんな俺に桜嵐…妃芽は、光をくれたんだ。真っ暗で絶望しかなかった俺の中にまだ光があるって言ってくれた」
あたしの目は間違っていなかった
だって、あの時見えた光はここにこうして豪がいる。ただそれだけで証明されてるじゃないか
「俺は救われた…妃芽の真っ直ぐな優しい言葉が俺の心に突き刺さったんだ。やり直せる…不思議とこう思わせるほどの説得力が妃芽の言葉にはあったんだ」
「豪…あたしはなんにもしてない
全部、豪の優しさが今を作ってくれてる」
そうでしょう?
もともと、いい奴だったんだよ
そんなやつこそ、あんなことに手を伸ばしてしまうのだろう
きっと、何かを求めて、周りに気を使って……


