病院について、扉を開けようとしたら、中から話し声が聞こえた
それは、ばあちゃんと誰か女の人の声だった
俺は、入るには入れなくて、扉の前で待った
「ねぇ、本当にいいの?」
「ええ、いいのよ、私にとって一番大切なのは……麗王、あの子だから」
俺……?
なんの話をしてるのか全然わからなかった
「じゃあ、本当にアメリカには来ないの?」
「ええ、それが麗王の幸せなら私はいいの」
話している女性が先生の言っていたばあちゃんの親友だということはすぐにわかった
「でも、ここに残ったら、独りでただ静かに死を待つだけなのよ?それでもいいって言うの?私は納得できないわ!」
ばあちゃん……


