男の人の方が私に話しかけてきた




「当麻を看てくれててありがとうね」




「いえ、私が看ているのは当然のことですから」



あたしが当麻をこんなんにしたんだ



全部、あたしが悪いんだ




あたしが、当麻を守れなかったから…





「ほら、麻美。挨拶くらいしないと」




「あ、ごめんなさい。当麻をずっとみててくれてありがとう。こんなバカ弟なのに…」





へ?弟?





「え…?当麻のお姉さまとお兄さまですか?」





「ええ、まあ一応ね」





「僕は、義理の兄だけどね」







義理の兄…ってことは…






「お姉さんの旦那さんですか!」





「ま、そーゆーこと!ところでこの馬鹿はいつまで寝てる気なのかしら」




当麻…早く起きなよ。お姉さんとお兄さんが待ってるよ?



雷龍のみんなだって忙しくてこれないだけで、心配してる




ねぇ、あたしも当麻にはやくおきてほしいよ






「そんな悲しい顔しないであげて?コイツは馬鹿だからきっと大丈夫」






「まあ、確かに馬鹿だけど…」





だけど、だからって目を覚ますっていう根拠になるの?



あの時だってあたしは信じてた





まだ、きっと生きているって信じてた








信じてたのに…