01,
ファー、萌依はいつもの如く、伸びを少ししながら学校への道をゆっくりと歩き始めた。
綺麗な空、
暖かい太陽の下を、いつものように。
キー、突然目の前が真っ暗になった。
最後に見えたのは、
焦った表情をした男の子と、
携帯でどこかに必死に電話をかける若い男性の姿だった。
目を開けると、白い天井、白い壁、
あー、病院なんだと悟った。
「目、覚めたんだ?」
どこかで見たような、見てないような、そんな男の子が目の前にいた
「はじめまして、藤堂萌依です。」
一応自己紹介でもしておこうと、少し痛む体を無理に起こし、会釈する。
「急に起き上がったらダメだって、僕は、東条空です。」
何かの、絵本に出てくる白馬に乗ったかっこいい王子様みたい、直感的に萌依は思った。
「空くん、助けてくれたんだよね、ありがとう」
確信はなかったけれど、ここに居るということ=助けてくれたと考えた萌依は、
空にそう告げた。
「いえいえ、そういえばお医者さんがしばらくは絶対安静っていってたよ」
のんびりとしているのだろうか、言うのがだいぶ遅い、
「あー、ありがとう、でも、もう起き上がっちゃったし。」
「ほら、早く寝ないと、お医者さん来ちゃう。」
なーんて言ってにっこり笑う彼は、
すごく、かわいいななんて思う。
自分のことながら意味不明なんて萌依は思った。
「どこの学校?」
気づくと二人は普通に仲良くなっていた。
実は同じ中学校に通ってる二人、
空は当然のことながら萌依を知っているが、
そこまで目立たない、ましてやおとなしく、おっとりしている空を萌依が知ってるはずもなく、
たった一日で、二人は知っている人から仲良しまで進歩しているから不思議だ。
「また、明日も来てね、」
面会時間ギリギリまでいてくれた空に、お礼を言いながら萌依は少しためらったようにそう言った。
「もちろんだよ」
またもや、ニッコリと微笑み、空は部屋を出ていった。
二人で騒いだこの部屋も一人になると、静かになる、
当たり前なのに、
少し寂しくて、めいは涙した。
ファー、萌依はいつもの如く、伸びを少ししながら学校への道をゆっくりと歩き始めた。
綺麗な空、
暖かい太陽の下を、いつものように。
キー、突然目の前が真っ暗になった。
最後に見えたのは、
焦った表情をした男の子と、
携帯でどこかに必死に電話をかける若い男性の姿だった。
目を開けると、白い天井、白い壁、
あー、病院なんだと悟った。
「目、覚めたんだ?」
どこかで見たような、見てないような、そんな男の子が目の前にいた
「はじめまして、藤堂萌依です。」
一応自己紹介でもしておこうと、少し痛む体を無理に起こし、会釈する。
「急に起き上がったらダメだって、僕は、東条空です。」
何かの、絵本に出てくる白馬に乗ったかっこいい王子様みたい、直感的に萌依は思った。
「空くん、助けてくれたんだよね、ありがとう」
確信はなかったけれど、ここに居るということ=助けてくれたと考えた萌依は、
空にそう告げた。
「いえいえ、そういえばお医者さんがしばらくは絶対安静っていってたよ」
のんびりとしているのだろうか、言うのがだいぶ遅い、
「あー、ありがとう、でも、もう起き上がっちゃったし。」
「ほら、早く寝ないと、お医者さん来ちゃう。」
なーんて言ってにっこり笑う彼は、
すごく、かわいいななんて思う。
自分のことながら意味不明なんて萌依は思った。
「どこの学校?」
気づくと二人は普通に仲良くなっていた。
実は同じ中学校に通ってる二人、
空は当然のことながら萌依を知っているが、
そこまで目立たない、ましてやおとなしく、おっとりしている空を萌依が知ってるはずもなく、
たった一日で、二人は知っている人から仲良しまで進歩しているから不思議だ。
「また、明日も来てね、」
面会時間ギリギリまでいてくれた空に、お礼を言いながら萌依は少しためらったようにそう言った。
「もちろんだよ」
またもや、ニッコリと微笑み、空は部屋を出ていった。
二人で騒いだこの部屋も一人になると、静かになる、
当たり前なのに、
少し寂しくて、めいは涙した。

