私はクローゼットの
一番奥にある
ダンボール箱をとりだした。
その中から
ガムテープでぐるぐる巻きの
紙袋を取り出して
机に置いた。
「ゆき、それは
飯の後がいいと思うぞ。」
「そ・・・だね・・・。」
この紙袋を見るだけで
苦しくなってくる。
「じゃあ・・・
とりあえず・・話すね?」
「あぁ」
ゆうくんとひろ兄は
同時に頷く。
◇◆◇◆◇
私が中学3年生
だった年の夏休み。
お父さんが
家に女の人をつれてきた。
お母さんではない女の人。
・・・つまりは不倫相手。
この頃、お母さんは
仕事が忙しくて
朝早くに出勤して
帰ってくるのは真夜中だった。
