紅炎と雷炎 ①



あたしは事情が分からないが、翔に近づいてみた。


翔「俺に、近づくな!」


さっきと同じ反応。 


相手を拒絶するかのような反応。


それでも近づくあたし。


でも、翔に手が届く直前で晃に止められた。


美樹「何するの?」


晃「やめろ…。 それ以上、翔に近づくな」


美樹「何で?」


晃「いいから……」


どうしても、近づけたくないのか、あたしの肩を掴んでいる手の力を強めた。


美樹「……離して」


晃「ああ? んだと!」


美樹「離してって言ったの! 向こうが拒絶するからってこっちから離れてどうすんの? こういうときこそ歩み寄ってあげないでどうすんの!!」


そう言い、あたしは明の手を払いのけ、翔に手を伸ばした、が


翔「触るなっていってんだろ!!」


払いのけられてしまった。


まあ、今までの経過からいうとこの反応は普通だろう。


でも、相手が悪かったね。


あたしは諦めるという言葉を知らないから!!


あたしは払いのけられた手とは反対の手をかけるの背中に回した。


払いのけられた手ももちらん同じように背中に回した。