紅炎と雷炎 ①



そりゃ、元総長だったんだし…


バイクなんて乗り慣れてる!


美樹「まぁね♪ 兄さんによく乗せて貰ってるし」


陽「そっか、じゃ、このバイクに乗って、このヘルメットをかぶってね」


そう言い、渡してきたのは……


紺色のヘルメット…?


なんか、陽のイメージと違うんだけど…


美樹「これ、陽の?」


陽「違うよ、さっき下っ端に買ってきてもらった」


美樹「そっか…じゃあ早く帰ろう。 このままだとバイクに乗りながら寝てしまう」


陽「分かったよ。 あ、でもその前にケー番とメアドだけ教えて。 知らないと不便だからさ」


美樹「あー、はいはい」


適当に返事をし、携帯をポッケから取り出す。


美樹「赤外線でいいの?」


陽「大丈夫だよ」


ピロピロリーン♪


美樹「はい、OK」


陽「ありがとね。 じゃ、帰ろうか」


あたしは、陽の後ろで風を感じながら寮に戻った。