ふと、目の前を見ると見慣れない景色が広がっていた。後ろを見ると見慣れた町並みが見えるので、どうやらぼーっと歩いてるうちに町外れの広野まで来ていたらしい。太陽を見るとあと十数分で沈みそうなので急いで町に戻る事にする。
町の方を目指し歩いてると、人が住んでるような家が見える。家の前には看板が立っていて、「薬屋・梅桜」と書いてあった

「(薬屋…)」

 自分の腕を見る。今は痛みはそこまで感じないが、ひどい時は悲鳴をあげたくなる程痛む。

「(この痛みを治す薬、売ってるかしら…)」

 そう思いドアノブに手を掛け、扉を開ける