そう、
言い直すなら警告―




黄色信号と同じだ
目を逸らすな、と






あの明るい黄色のリボンを
身に付けてた彼女は
そう訴えているようだった―





「…すいません、
うまく言えなくて」

「いや、
なんとなく言わんとすることは
分かったから」


支木さんは微笑しながら言った





「細かいことなしに言うと
その子のことが
気になるんだろ?」

「気になるというか…
目に留まるというか…」

「まぁ、
相手が不審がらない程度に
観察してみたら?
人間観察、好きなんだろ?」

「まぁ、趣味というか」

「じゃあ、
その一環ということでさ」



そこまで言うと
彼は自席に戻っていく
素振りを見せた


時計を見れば
もう1時を回っていた
昼休憩も終わりだ





「じゃあ、午後も頑張れよ」

「あ、はい
話聞いてもらって
ありがとうございます」

「いいって
代わりに仕事にちゃんと集中しろ
ミスるとうるさいからな
うちの部署は」



そう言うと
自分の部署の自席に戻っていった





行ったと思い、
手元の水筒から
ティーバッグを取ろうとすると




「あと
相手が女子高生だからって
びびらなくていいよ
気になるものは
気になるんだから」


「ッ!?」





水筒を落としそうになった







やっぱり、
とんでもない二の矢が飛んできた