《 伏見 葵結(ふしみ きゆ)
 
 上記の者、冬季の間特別補修を言い渡す。 》



 高校という物は教室に冷暖房はついているが廊下にないというのがなんともいえない。
 せっかく暖まったというのに一気に温もりが逃げてしまう。
 ああ嫌だ嫌だ。


 掲示板に貼られた自分の名前に思わず現実逃避をしてしまったが目を逸らしたところで自分の名前が消えてくれるわけではない。


 「 やっぱり、あるよねえ…あたしなんかしたかなーついてないよねーえ、だるいよねー…逃げようかな 」

 1人で呟いているあたしはきっとかなりの変人だと思われてるに違いない。
 けどそうでもしないとやっていけないのだ。

 「 なーに1人でぶつぶついってんだよ!葵結! 」
 「 うっわ、でたよ…文… 」