5年後――――――。



 「あーもー暇っ!!明美ちゃんは有名中行っちゃったしー!!」


 私は中1になった。


 「しょうがないだろ。俺達頭悪いのに比べて明美やばいんだから。」


 これが直樹。1つ上の中2。



 「しっかし…よく入ったよな。美術部に。絵、へたいじゃん。」


 「上手になるために入ったんですーっっ!!!」


 美術部に入ったのは、直樹が居るから。



 直樹が好きだから。




 「あっっ!!!直っ!!」


 「あ?」


 「今日、明美ちゃんが制服見せてくれるんだってー。」


 「へー。」


 「一緒行こ??」


 「別に…いいよ。」






 そして……………



 ピンポーン♪


 明美ちゃんのインターホーンを押す。


 「はーい。」


 きれいな、甲高い声がした。