私は重い腰を上げノートPCに向かうとノロノロとキーボードに手を這わせた。


S:>>T、君と寝ておけば良かった。と思うよ


たった一文冗談めかして打つ。


そうしていたならば―――状況も……考えも変わっていたかもしれない。


Tからすぐに返事は来た。


T:>>断る


それはいつかの私の台詞だ。


そっくりそのまま返されて私は苦笑い。


はぁ


私は深い深い――ため息を吐いた。






「安っぽい焼酎をストレートで一気に空けたい気分だ」






君の隣で。


君のくだらない嫉妬心をグチグチと聞かされても、我儘女王さまで居られても


私はそれに嫌な顔せず付き合うことができる。



それすらも




とてもとても大切なものだから。



大切にしたいと思うから―――



やがて愚痴るのに疲れたのかいつものように無防備に君が私の隣で眠っても、


私は君の頬を愛しそうにそっとそっと撫で続けるだろう。






おやすみ一結。




良い夢を―――








私はそう願うだろう。








GENJA ~END~