「冗談で言ったのよ!!真に受けちゃってバカみたい!!
三千万近くする高級車だよ!」
バカみたい……?
くくっ
私は喉の奥で笑いを噛み締めた。
〝あの”鴇田をコケにできるのもきっと彼女だけだろう。
「免許は持ってるだろう?友達に自慢してやれ」
だが鴇田はそんな娘をなだめるどころか至ってマイペース。
ふむ
つまらないな。
少し―――戸惑っている姿も見たかったのだが。
「唯一の肉親であるママを失って
こっち(東京)に来て間もないし友達も何もないわよ!!」
一結の言葉を聞いて
なるほど。母親を失ったと言う情報、そして鴇田が父親であると教えたのが十朱 志紀子であるのは間違いないようだ。



