一結はハチミツ色の長い髪を振って、身振り手振りで何事か喚いていた。
その傍らには鴇田の姿が―――
親子の対面??
感動的だな。私は茶化す意味で心の中で呟いたが
「冗談じゃないわよ!」
一結が鴇田に怒鳴り散らしている。
想像したより少し低く甘い特徴のある声は成熟する前の女の―――まだ幼さを残していた。
いくら父親だと言えあの〝鴇田”相手に怒鳴り散らすとは
随分
気性が激しく度胸の据わった娘だ。
それが第一印象だった。
「あんな車一つで!!?謝罪のつもり!?」
一結が私のすぐ傍にある車を指さし、目を吊り上げる。
「謝罪も何も、お前が欲しいと言ったから与えたまでだ。
足がなけりゃ何かと不便だろう」
鴇田の冷静な声も聞こえてきて―――どうやら一方的に喚いて怒っているのは一結だけだと分かった。



