「何時だと思ってるの~?夕飯も食べずに突然出かけてくるって…」
ちょっと説教くさく言ったけれど、響輔さんに気付くと
「あら」
と顔色を変えた。
「…こんばんは、すみません。俺が引き止めちゃったんです」
悪いのは響輔さんじゃないのに、きちんと説明してくれて、でもお母さんは咎めることなく
「あら~そうだったの?いいのよ♪」とにこにこ。
お母さんは響輔さんと龍崎くんがお気に入り。
外面いいから、龍崎くん。ヤクザなくせして。
「違う違う。朔羅んところでホットケーキ呼ばれてきたの。今まで朔羅と千里も一緒だったんだから」
言い訳すると
「あらー」とお母さんは意味深ににんまり。
しかも
開け放たれた玄関からサンマを焼く香ばしい匂いが。
「ねぇキョウスケくん、お夕飯まだ??リコを送ってくれたお礼にうちで食べていかない?」
お母さん…響輔さんの名前しっかりインプットしてたのか。
ちゃっかり響輔さんを誘っている。
「いえ……図々しくもそこまでは…」
と響輔さんも困り顔。
「マコ(お姉ちゃんの名前)もまだ帰ってきていないし、お母さんとリコ二人じゃない??
多い方が楽しいし」
お母さんはそう言ったけれど、響輔さんに興味があるのに間違いない。
「今日はねサンマの塩焼きだけど、どうかしら」
「「………」」
あたしたちは思わず顔を見合わせた。
何てタイムリー。



