□■ GENJA ■□




――――君は



いつもすました顔して




いつも物わかりの良い子供を演じつつ、その裏で


いつも何かを諦めきった大人な女。


いつもつまらなさそうにしていて




だけどそんな君でも


私の言動や行動には面白いぐらい反抗して反応する。




そんな君が本当に欲しかったもの





「あたしを愛して」




心の声を聞いたとき、急に君が愛しくなったよ。



これまでは



殺し屋だと言う私の正体を知っていてもなお




平気で無防備に私の隣で眠っていた君。



警戒心なんて微塵も見せず、私の前だけ自然体でいた君








そんな君のビスクドールのような滑らかな肌にそっと触れて


華奢な君が壊れるぐらい強く抱きしめて







キスしたい






私はどこか







変なのだろうか。