「とにかく焼死体はスネークの仕業じゃない、と。一結は言ってきたんですね。


俺が聞いたときは『知らない』言うてたのに」


「事実お前が聞いたときは知らなかったんやないの?んで慌てて本人に聞いたか。


そんで、そんときスネークはクリーナーの話を聞かせたかもしれへん」


「まぁそれなら…辻褄が合うかもしれへんけど…」


「でもそれが本当なら、またえらい人間と手を組んでることになるでイチは。


早よ手を切らせなあかんのやないの」


俺は腕を組んで響輔を軽く睨んだ。


大事に思ってる女ならなおさら―――あの男の近くに居るのは酷く危険なことや。


「分かってはいるんですが、下手に今手ぇ切らせると一結の命が危ないです」


「まぁそれもそっかぁ」


結局イチとスネークの関係はつかず離れずって関係で


こっちがスネークを早く見つけて仕留めるのが一番だな。





〝仕留める”





俺の中に浮かんだ一言が俺の心の中を不快に駆け回る。


それは文字通り『殺す』言うことだ。


俺は自慢やないが……いや、自慢できたらあかんねんけど


〝殺し”はしたことない。


でも殺るか殺られるかだったら





ヤルしかないんだ。




俺たちが生き延びる方法は一つしかない。