■ 寝ぼけてた!? ■



長い夢を―――見ていた気がする。


夢の内容まではっきり覚えてないけど、たくさんの人と出会って―――


いっぱい何かを話した気がする。


戒や響輔―――


変態タイガにドクター……






叔父貴―――




でも誰とどんな会話をしたのか全く思い出せなかった。








夢ってそんなもんだろ?




――――目が覚めてまず思ったことがこれだった。



変な夢のせいで頭も体も妙に重い。ムカムカ吐き気もするし


二日酔いなんて体験したことないけど、溺れるほど酒を飲んだ翌日に叔父貴がトキドキぼやいてた症状。


何となく……理解できたよ。


それともこの二日酔いみたいなのが日射病の後遺症なのかな。


夢はきっと――――……


真夏のアスファルトに浮かぶ陽炎みてぇなもんで、きっと日射病でもともとイカれてた頭がもっとイカれちまったに過ぎない。


「……そんなもんだ…」


思わず独り言のような言葉を漏らすと、


「そんなもんって?自己完結かよ」





すぐ近くで戒の声が聞こえて、あたしはビクっ!