。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅳ・*・。。*・。




正直、朔羅がどうなろうとあたしには関係ないけど、自分の知らない何かが起ころうとしていることは見過ごせない。


特に響輔のことは―――


何があっても助けたいし、守らなきゃならない。


「答えなさい!あんた朔羅に何したの!!


何をしようとしているの!」


あたしがぎゅっと響輔を抱きしめたまま玄蛇を睨み上げると


「頭の良い君なら薄々勘付いているんじゃなかな」


玄蛇は軽く肩をすくめて勝気にちょっと笑って顔を近づけてきた。


「それよりも私と取引しないか」


新たな提案にあたしは目をまばたいた。


ここに来てまたも取引―――


あたしに取引できるカードはもう残ってない。





「これ以上深く詮索しない、と約束してくれたら


君の腕の中の大事な王子様の手当てをしよう。



私なら使われた薬品が何なのか分かる」


玄蛇はほんの少し眉を下げて強引に口の端を和らげた。


「それ―――……だけ……?」


「それだけさ。幸いにも鷹雄 響輔はブピカインのせいで意識がない状態だ。


だから途中で目覚める心配もない。


どれだけ強靭な男でもこの薬で一発ノックアウトだが、ここまで来れたのはまさに奇跡だね。


よっぽど君のことが心配だったんだな」




あたしのことを―――……