「ちょっと……どうしたの…」
響輔があたしに倒れ掛かってきて、あたしは響輔を慌てて支えた。
けれどいくら細身だからと言っても一人の男を支えるのは難しくて、あたしは響輔の体を何とか支えてその場にしゃがみ込んだ。
響輔の顔は一層青白く、呼吸が短い。
よく見ると、額から血が流れていて、その真新しい血液は一度止血した跡があるもののまた傷口が開いたように見えた。
あたしのローブの袖に赤い血液がしみこむ。
響輔――――……
どうしたの、一体何があったの。
玄蛇の仕業――――……?
わけも分からず部屋を見渡すと、玄蛇の姿はどこにもなくそれが急に不安になった。
「大丈夫や。ちょぉ薬が効いてんねん……」
響輔は頭が痛むのかちょっと額を押さえながら、短い呼吸を繰り出しあたしの腕の中で呟く。
「薬―――……!」
「……麻酔薬や。大したことあらへんねんけどな……頭ガンガンするわ」
麻酔薬……
大したこと―――あるじゃない。
「医者を――――」
あたしが立ち上がろうとすると、響輔がその手を止めた。
「今はええ。それより
約束してくれへん?
あんたの協力者とはそうならへんて」



