ピンポーン
何度目かのインターホンの音を遮るように扉を開けると、そこには
玄蛇が予想した通り―――
響輔が立っていてあたしは息を飲んだ。
「どうして―――」
思わず声を漏らすと
「いや。特に理由はあらへんねん。ただ―――あんたの顔
見たなってん」
響輔はそう言ってくれた。
ずっとそう言ってほしいと思ってた台詞を今日は簡単にもらえた。
でも―――今は
今だけは
会いたくなかった―――
あたしは玄蛇が残した首筋の痕を隠すようにぎゅっとローブの合わせ目を握る。
「…………なんや冴えん顔色やね。―――大丈夫?」
響輔が珍しくそんなことを聞いてきて、あたしはふいと彼から顔を逸らした。
冴えないのはそっちじゃん。
ちらりと見えた響輔の顔はいつもより白くて、血の気がなく唇も目の色もどこかくすんでいた。



