インターホンの音に今度こそあたしたちは顔を見合わせた。
「行くな」
玄蛇の目がそう語っていて、あたしの唇にそっと指を立てる。
来訪者を無視する意味で口づけが降りてきて、あたしもそれに応える。
ピンポーン
二回目のインターホンが鳴り、あたしの意識は部屋の外へと一瞬だけ移った。
誰―――
こんなときに。
ルームサービス係かしら。
ピンポーン
三回目でとうとう集中できなくなって、玄蛇がキスをするもあたしは心ここにあらずで玄蛇から顔を背けると
扉に目を向けた。
ピンポーン
四回目のコールで、とうとう玄蛇も根負けしたのかあたしの上からそっと体を起こす。
「誰が来たのか当てようか」
玄蛇は少しだけ悲しそうに笑い、指を突き立てた。
あたしは誰が来たのか、なんて分からず
「どうせルームサービスでしょ、さっきシャンパン追加注文したから。
それを受け取って仕切り直しましょ」
そう提案するも玄蛇はゆるゆる首を横に振って
「君の本当の王子さまが君を迎えにきたんだよ」
玄蛇は寂しそうに笑ってあたしの頬を撫でると、髪をそっと撫で梳いた。
あたしの
本当の王子さま――――……?
まさか
響輔



