「――――……」
何をされたのか分からずあたしは目を開いたまま玄蛇の向こう側の景色を呆然と眺めていた。
玄蛇の……今は黒い髪が目の前でふわりと動いた。
角度を変えて浅く深く―――
何度目かの口づけで、玄蛇の舌が入ってきた。
熱い舌だった。
まるで舌を根こそぎ引っこ抜かれるように乱暴に強く吸われ、そうかと思うと優しくからめられ、そうかと思うと探るように…或いはくすぐるようにあたしの口腔内を掻き回し、舌先でつつく。
「………ふ…」
息継ぎの仕方も忘れるぐらい玄蛇の口づけは激しく、同時にとても甘くてあたしの腰にじんと甘いしびれが走った。
玄蛇の手はいつの間にかあたしの腰に回っていて、
唇を離すとどちらか分からない唾液の糸が唇と唇を結んでいた。
玄蛇はそれを赤い舌先でそっと舐めとり
こつん
あたしの額に自分の額を合わせて
「君が黙らせろ、って言ったから」
切なそうに長い睫を伏せ、小さく吐息を吐き
あたしの腰をさらに強く引き寄せてきた。



