「響輔はさ、あの通り鈍感だし、イチにつき纏われてるから疲れきってるし、


だから川上の気持ちにこれっぽっちも気付いてないよ」


ウーロン茶を飲みながら戒はしみじみ。


「そうだよなー、しかもあのタイプは押しに弱そうだし??


ぐいぐいこられるとイチに揺れちまうかもしれねぇしな」


あたしは戒の隣でさっき戒が撮ったケータイの写真を眺めながらため息。


写真の中のキョウスケは無表情で、あいつの言った通り魂吸い取られてる??感がある。


けれどその隣で映ってるリコは、ひまわりみたいな明るい笑顔。


リコ…幸せそうだなぁ。


「キョウスケいいヤツだし、リコとくっついてくれると嬉しいんだけどな~」


「なぁ朔羅、賭けねぇ?」


ウーロン茶を飲みながら戒がにやりと意味深な笑顔。


「賭けぇ?」


「そ。俺は響輔と川上がこの帰り道ナニかある方に賭けるぜ」


「あたしはないと思うよ。


だってキョウスケだぜ?お前と違ってジェントルなんだよ、あいつぁ」


「失礼な。俺はジェントルじゃねぇっつのかよ」


「お・前・の!!どこがジェントルなんでぃ」


いつの間にかあたしのおなかに手を回していた戒の手をつねり、あたしは戒を睨んだ。


「じゃー、朔羅は響輔と川上が何もないって方な?」


戒がまたもにやりと挑発するように笑ってきて、


「いいぜ!じゃぁあたしが勝ったら、ランチ奢れよ!」





またも乗ってしまった。


戒が意味深な笑みを浮かべたままさらに顔を寄せてきて、すぐ間近に迫った戒は






「じゃぁ俺が勝ったら





朔羅とエッチね」