「俺……一結んとこに行ってきます。


スネークがあんな危険な男やったら彼女も何かされるかもしれへんし」


響輔はよろよろと歩き出し、入口まで向かっていく、


「響輔!今はやめときっ!!


お前ほんまなら歩けん状態なんやで!」


俺が響輔の腕を掴んで止めると、響輔は腕を振り払った。


「一結のためだけやあらへん。


お嬢の……




お嬢のためでもある。




一結だったら何か知っとるかもしれへんし。



それに鴇田さんとの約束やってあるし……」



最後の言葉の意味はさっぱりだったが、それを気にする余裕もなく


響輔は出入り口の戸に掴り、病室の中を目配せ。


「戒さんはお嬢の傍についててあげてください。


目覚めたとき、戒さんが傍におったらお嬢はきっと




安心する」



響輔――――



「響輔!何かあったら必ず連絡せぇ!電源は絶対に切るんやないぞ!」


俺が念を押すと響輔は微笑みながら頷いた。


「ほな、あとはよろしく頼んます」




******************