朔羅が眠ったままだと反撃力は半減するが、起きてるとなると倍増だ。
だがどちらにせよ御園に向かうつもりではいた。
俺が向かえば三倍だ。
「響輔、俺も今そっちに行く。いいか、下手な動き取るんじゃねぇぞ」
言い聞かせたが、そのときだった。
ガタガタっ!
電話越しに派手な物音が聞こえ
「おいっ!!響輔っ!」
俺が再び身構えると
「響輔さんがどうしたの!」
と、今度は川上が勢い込んできた。
「分からん。音だけしか聞こえない」
俺は川上に黙っているよう手で制してケータイに耳を澄ませたが、物を倒す派手な音しか聞こえない。
やがて
ガシャン!
一段と派手な音が聞こえ
『戒さん!非常事態です!!』
響輔の怒鳴り声が遠くで響いてきた。どうやら通話中になっているケータイを落としたみてぇだ。
『よそ見してるとはいい度胸だな』
朔羅の声も聞こえる。
朔羅――――……?
だが―――どことなく……様子がおかしい。
侵入者相手に闘っているのかと思ったが、違うっぽいし。
妙に落ち着き払っていると言うか……冷静過ぎるほどの声音で―――
そのすぐ後に
『お嬢っ!どうされたんですか!俺です
響輔です』
響輔の怒鳴り声も聞こえ―――
響輔を攻撃してるのは
朔羅―――……?
ようやく状況がつかめた。



