近くのファーストフードのハンバーガー店で食事をしながら
川上はさっきからもたもたとハンバーガーを口にしている。
「川上食うの遅いな。ま、女子ってそんな感じか」
俺なんてもう二個目のバーガーを食い終わって残すところポテトフライがちょっとだ。
「龍崎くんが早過ぎるんだよ。
それに………」
言いかけて川上はちょっと俯いた。
「ん?」
俺、また何かマズいこと言っちまったかな。こめかみを指で掻いていると
「お、男の子の前で!大きな口開けて食べるのが嫌なの」
川上の答えに俺は目をきょとん。
「……え…そんなこと…?そんな小さいこと??誰も気にしてねぇって」
「当たり前じゃない!女子にとっては小さいことなんかじゃないの!」
「だって俺、響輔じゃないし。あいつを目の前にしてたら分かるけど」
「それとは話が別。だって二人きりなんてはじめてだし。こう見えても緊張してるの」
川上は顔をちょっと赤くして目を吊り上げた。
「へぇ、そんなもん?」
わっかんねぇな。
朔羅なんて俺の前でも平気で大きな口開けてハンバーガーにかぶりついてるぞ?
あれ??でも……
龍崎 琢磨の前じゃ妙にしおらしいって言うか……
「マジかよ!」
突然勢い込んだ俺に川上はビクッ!
「な、何よ」
かくかくしかじか俺が心の中に浮かんだ疑念を話すと
「慣れてないだけじゃない?慣れればどうってことないよ。
千里にだって今ではふつーにできるけど、最初の頃は緊張したし。
それにあの叔父さまを前にしたら誰だって緊張するよ」
「そっか……そうゆうもん……」
む゛ーーー
どこか納得がいかないのは、龍崎 琢磨とは俺と違って歴史が深いのに…今さら緊張??とか…
腕を組んで考え込んでると
くすくす
川上が向かい側で小さく笑った。
「龍崎くんも小さいこと気にしてるじゃん」
まぁそれもそうだな。川上のこと言えね。



