。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅳ・*・。。*・。




検温だと言ってきたドクターはその言葉に嘘がなかったようで、白衣のポッケから体温計を出してあたしの脇へ突っ込んだ。


ついでに血圧を測られながら


「ところでキリさん、あなたはどういった御用で?」


とキョウスケが切り出し


「会長から朔羅さんの荷物を持ってくるよう頼まれたのです」


キリさんはそう言ってブランド物の高そ~なボストンバッグを


どすっ


これまたたった一日の入院だってのに何が入ってる、ってぐらい大きな荷物をベッドの上に置いた。




それを、叔父貴から―――





「どうして本人じゃないんですか」


キョウスケがさらに突っ込んで聞いて


「きょ、キョウスケ……!もういいよ…


叔父貴はこないよ―――」


あたしはキョウスケの袖を引っ張って、キョウスケを止めた。





叔父貴はまだ怒ってるんだよ。


あのホテルであった一件を―――


『顔も見たくない』って言われたし。





夢で叔父貴に会ったけど、それはやっぱり夢で―――





「叔父貴はあたしに会いたくないんだよ」





言っててまた胸がズキリ、まるでアイスピックで刺されたように痛んだ。