俺はまだ二人の会話を盗み聞きしていたかったけれど、すぐさま撤退することを決めた。
ドクターに気づかれた!
「緊急事態だ響輔。
撤退する」
早口で説明すると
『ええ、全部会話を盗み聞きしてましたよ。
ドクターも侮れないですね。
非常事態体制に入ります。戒さん、道案内をしますので1分以内にそこを出てください』
一分以内って言ってもなぁ!!
俺は心の中で喚いたが
『大丈夫、見取り図をハッキングしました。
次の角を右に…』
バレた以上一刻の猶予がない状態だ。
今は響輔のナビを頼るしかねぇ。
俺は響輔に言われるまま進みだしたが、
ん??
何かおかしい。
背後で何かが光っているような―――
狭い通路の中光が乱反射して、目をチカチカと刺激していた。
目視する意味で振り返ると、
ゲェ!!!
狭い通気口に赤いレーザーがあちこちに走っている。
おまけにそのレーザーはかなりのスピードで俺んところまで迫ってきている。
「マズい!!響輔っ!!
赤外線だ!!
何とかしろっ!!!!」
喚いたが、
『やってます!けれどタブレットじゃ限度が…!!』
言ってる最中にとうとう俺の足元まで迫ってきやがった。
『間に合いません!戒さんっ!!避けてください』
んなこと言ったってなぁーーーー!!!!



