「まさかおめぇ カズノリくんを人質に取るつもりじゃないだろうな」 ‟いやな予感”を口にすると、思った以上に弱々しい声になった。 戒は細めた目の視線をあたしの方に流しながら腕を組んだ。 「だったら?」 戒の返事もいつもより何トーンか低くかった。 その冷酷な部分が冷気になって床から這い上り、ベッドの脚を伝ってあたしの座っているマットレスまで伝わってきたみたい。 ぞくり 悪寒を感じてあたしは思わず両腕を抱きしめた。