キョウスケの微妙な顔の筋肉の動きに、戒がいち早く察知した。


「どうした?」


「いえ…なんでもありません」


キョウスケが言い辛そうに言葉を濁し、


何でい、はっきり言いやがれ!


と、またもあたしが眉を吊り上げるとキョウスケはあたしから顔を逸らし


戒もそれ以上キョウスケの様子に突っ込むことはなく


「まぁタイガの息子かどうかはっきりしたことは俺にも分からないけど


でも突破口にはなるよな」


にやり


意味深に口の端を歪めて、戒は目を細めた。




琥珀色の淡い瞳の中に走る金色の縦線。





ドキリ


思わず心臓の辺りを抑える。





いやな――――予感がしたんだ。