■ 虎の鬣(タテガミ)!? ■





「メッセージ…?」





戒が顎に手をやり、あたしをじっと見つめてきた。


「や!ただの思い付きなんだけど!」


言ったあとになって後悔した。何の根拠もないのに、出過ぎた真似をしちまったぜ。


「いえ…意味はあると思います。


わざわざ正体がバレるかもしれない危険を冒してまで姿を現したのは、それなりの意図が」


「錯乱させるためやったらわざわざそんなリスキーなことしなくてもいくらでも方法はあるはずやしな」





「「「…………」」」





三人で考え込んだにも関わらず、結局発言すればするほど、考えは深い謎を呼び、せっかくつながった頭の中の回線は再びショートしそうだ。


「埒があかない。次の問題行こうぜ」


そもそも勉強が大嫌いなあたしは何かを深く考えるのも苦手だ。


恋愛ドラマは大好きだけど、サスペンスドラマは苦手だし、お笑いのバラエティは楽しいけど、クイズ番組は嫌いだ。


と言うわけで、あたしの頭はとにかく難しいことを考えられない造りになってる。


今回ばかりはおバカなあたしの提案に戒もキョウスケも反対しなかった。


「んで?お前ら会議で何話し合ってたんだよ。


このノート見てもさっぱりだから、口で説明して」


あたしは戒にノートを押し付けると、戒は呆れたように肩をすくめてノートを開いた。


んで、あたしが倒れる直前に話してたって内容が…









「はぁ!?








タイガのPCに送られてきたあの動画のカズノリくんが











タイガの息子かも!!?」









二人の推理を聞いてあたしは思わず叫んだ。