――――――

――……




――――………ら




―――朔羅…





誰かがあたしを呼んでる…



誰?





「朔羅」








うっすら目を開けると、ぼんやり滲んだ視界に誰だか分からないけれど男のシルエットが浮かび上がった。


「朔羅!…良かった、目覚めたか!」


その‟誰か”はあたしの手を必死に握り、あたしの頬を優しく撫でてくれた。


懐かしい手―――


あったかくて、優しくて、大きな…





「朔羅。お前が無事でよかった。



心配



かけさせるなよ」




その誰かは悲しそうに呟き、


「…ごめんね。心配掛けて。


あたしは大丈夫だよ」


何故だかあたしはその誰かに向かって素直に答えていた。


その誰かはあたしの返答を聞いてさらに安心したようにあたしの頭をそっと撫で


あたしの額にそっと口づけ。






ごめんね









叔父貴