。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅳ・*・。。*・。





俺は両手をポケットに突っ込みながら、一ノ瀬の隣に腰掛け、


「朔羅、日射病らしい……って聞いたか…」


さっき電話越しとは言え怒鳴っちまったしな、何だか気まずくて俺はまともに一ノ瀬の顔を見れなかった。


まぁ男だし?大してフォローも必要ねぇか。とか思ったけど


やっぱ





「悪かったな、さっきは。怒鳴ったりして」




ちゃんと謝らないとな。


ぶっきらぼうに言うと一ノ瀬は俯いたまま、指先を何度も組み換え床をじっと見下ろしている。


「龍崎―――……」


声が僅かに震えていて、さっきのショックから抜けられてないのかと思った。


「悪かったって。いきなり怒鳴ったりしてよぉ。


でもこれが俺だし」


謝る姿勢じゃないよな。でも正直そこまで男に気を遣えねぇし。


「戒さん、それは謝ってるうちに入りません」


響輔にも指摘された。


「龍崎…」


またも妙にビブラートがかかった声で呼ばれて


「何だよ、謝ってんだろ?お前案外根に持つタイプ?」


そろそろ俺だってなぁ


言いかけたときだった。




「龍崎!頼む!!



出口まで一緒についてきて!!」




顔を上げた一ノ瀬はリアルに半泣きで顔を青くして、俺に必死に縋ってくる。


はぁ?


「さっきから怖いおじさんやおにーさんがウロウロしてて!俺、無事に出られないかもっ」


ああ、そっか。


ここがヤクザ専門の病院だって言ってなかったな。


俺は思わず響輔と顔を合わせて二人して肩をすくめた。