女子の萌えシチュエーション?
一体何の統計なんだ!しかも何故統計を取る必要がある!!
突っ込みたいことは満載だったが、俺はただ唖然として言葉も返せず。口をぱくぱく。
「どうやら〝壁ドン”は両手じゃなく片手の方が萌えポイントが高いらしいんです」
タイガはにこにこ笑ってさらに顔を近づけてくる。
バシッ!
俺は持っていたファイルをタイガの顔面にぶつけて
「何だって言うんだ、お前は。新手の嫌がらせか。
だったら効果抜群だな。
早く仕事に戻れ」
冷たく言って背を向けた。まだ探す資料がある。
相手にしないのが一番だ。
そのうち飽きて戻るだろう。
……と考えた俺が甘かった。
「ぅわぁ、そのナメクジを見るような目つき」
タイガは俺の背後でまだ手を着いたまま離れようとはしない。
「ナメクジの方がまだましだ。
あ、そうそう。俺は小学生の頃捕まえたナメクジに塩ではなく、タバスコをぶっかけてやったことがある。
頭ブチ抜かれたくなきゃさっさと失せろ。
目障りだ」
だが俺の牽制にも怯まずタイガは
「ナメクジにタバスコ!?拷問!!ナメクジが可哀想…」と声のトーンを落としただけだった。
お前はナメクジ以下だけどな。
「いい加減退けよ。俺はお前のバカ話に付き合ってる暇はない」
俺は警告したぞ?今度こそ頭ブチ抜かれたいのか。
そう言う意味でハジキを取り出そうとすると
「あ、そうそう。組長、
来週の日曜日、休んでもいいですかぁ??」
タイガが言い出して、
………
俺はタイガがトキドキ、いやほぼ毎回分からない。



