考えの方向性は合っているはずだ。
響輔だって同意見だし、答えに近づきつつあるのは確か。
「さらに決定付ける出来事がある。
タイガの野郎がわざわざバイト先まで来て朔羅を連れ出したときだ。
本人デートだとかほざいてたけどな。
そしてイチがそのすぐ後に来た。
『朔羅は玄蛇と一緒』って言ったから間違いない」
「けれどそのあと俺にお嬢を迎えに来てほしいってタイガさん本人から俺のケータイに連絡が来ましたよ。
スネークなら何故そうする必要があったのか。
お嬢の命を狙っているのならその場で始末を付ければ良かったじゃないですか」
響輔は敢えて〝始末”と言う機械的な言葉を使った。
実際スネークにとって朔羅の命を奪うことは簡単なことだろう。
それぐらい冷徹な人間であることを言い表しているのだ。
「そう、なんだよなぁ…」
俺は額に手をやってため息。
ただ単に俺たちが慌てている姿を見て楽しんでいるのか。おちょくっているのか。
或は他に意味があったのか。
イチが言うようにパーティーで全員を片付けるつもりなら、危険を顧みず
―――何故朔羅を連れ出したんだ。
スネークに近づきつつあるのに
何かがズレている。
まるで噛み合わない歯車の音を聞いているように、
チグハグのジグソーパズルのピースのように
それと結びつけるには、何かが足りない。



