あたしたちはその場で固まって目を点。
呆然と立ち尽くし顔を見合わせている。
不倫
熟年離婚
慰謝料
離婚調停
知ってる限りの言葉があたしの頭の中をぐるぐる。
それだけで目を回しそうだった。
千里も同じようにぐるぐるしていて、
「嘘…だろぉ!?何やってんだよおかん……」
と頭を抱えてしゃがみこんだ。
正直、ついさっき話してた内容なんて頭の中から吹っ飛んで行く勢いだ。
大人の事情を前に、あたしたちなんてまだまだ可愛いおままごとだな。
好きとか、付き合いたい、とか。
てか相手って……おばちゃんの初恋の人……
まさかまさかの
タイガじゃねぇだろうな!
おい!タイガぁ!!!お前何やってんだよ!!
人妻を誘惑してんじゃねぇよ!
いや、まだおばちゃんの初恋の人がタイガって決まったわけじゃねぇ。
落ち着け朔羅。
病院でタイガを目撃したのだってただの偶然かもしれねぇし、そもそも見間違いかもしれない。
それより何よりあいつは可愛い男の子が好きな変態野郎だ。
いや、待てよ。
『うさぎちゃ~~~ん♪♪』
あいつ、女もイケるんだった。
まさか
ホントにおばちゃんの不倫相手はタイガ!!?



