え……ぇえ!?


俺の見間違いかと…自分が都合の良い風に解釈してるのかと思ってもう一度画面をスクロールさせるも、


朔羅のメールは俺が最初見た内容と一言一句間違っていなかった。


せっかく止まりそうだった鼻血が再び、流れ落ちそうになる。





「ちょぉ……どないなってんねん…」





顔を覆ってふらりと机の上に


ガクリ


再び突っ伏すと


「ちょっと、龍崎くん。どうしたの?緊急事態?」


と、まだ居たのかおネエ店長が俺を心配そうに覗き込んでくる。




「いえ、俺はいたって健康です。健康男児です!


と言うわけで。


俺バイト続けます!!がんばります!」




俺さまの、『朔羅と夏休みラブラブ大作戦』には、金が要るんだよ!



俺は相手がおネエ店長だと言うことも忘れて、店長の手をぎゅっと両手で握った。


「…そ、そぉ?やる気は伝わったわ。


しかも急に元気……脅威の回復力ね」


俺の妙な迫力に押されてか、今度はおネエ店長が引き腰。


「でも今日はもう上がっていいわ。顔が赤いわよ?熱でもあるんじゃない?


しっかり休んでまた明日しっかり働いてもらうわ」


そりゃ顔も赤くなるだろ。


でもこれは熱があるとかじゃなくて…





「よっしゃぁああああ!!!




しっかり決めたるで!!






覚悟しぃや!」




俺は椅子の上に立ち上がってガッツポーズ。



「あんた可愛い顔して発言がトキドキ怖いのよ。それじゃまるでヤクザじゃない」


おネエ店長がびくびくして、俺は、はっ!となった。


危ねぇ危ねぇ。


ここでバレたらすべてが水の泡だ。クビは免れない。


夏休み終わるまで何とか稼ぎたいんだよ、俺ぁ。


「い…いやぁ、最近『極妻』にはまってて~それの影響でっす☆」


苦しい言い訳で爽やかぶってみたものの、内容が内容だけに


「あんた…顔に似合わず渋いの見てんのね」


おネエ店長には思い切りドン引きされた。