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** 戒Side **
「ぃいってぇ!!朔羅、あいつ何さらしてくれんのやぁ!!」
俺は鼻を押さえながら事務所の机に突っ伏した。
朔羅にぶつけられたロッカー攻撃は、まともに俺の鼻に当たって、
鼻血が止まらない。
おネエ店長が
「こんなんじゃ何もできそうにないわね。あんたはちょっと休んでなさい」
と、結局休憩入らされてるし。
だったら無駄に呼びにくんじゃねぇよ。
せっかくいいところだったのによぉ!(←これが本心)
「あーもぉ。この俺さまが鼻血出してティッシュを鼻に詰めてるとか、
マジで見せられたもんじゃねぇし」
ロッカールームにあった、誰のかわからないけど手鏡を覗き込み、ガクリ。
「俺……かっこいい筈なんだよ。…ハズ…なんだけど。あいつの前ではかっこ悪りぃとこばっかだし…」
はぁ…
自然にため息が出る。
事務所兼ロッカールームに人が居ないことをいいことに、俺はでっかい独り言でブツブツ。
「大体さぁヤキモチ妬くとか前の俺だったら考えられないことじゃね?
朔羅のこと信じてるし、今更あいつらがどうこうなるとか思わないケド…
我侭言って駄々こねて彼女困らせて、これじゃガキじゃん…俺。
マジでかっこわる」