――――嵐……
やっぱイチと会ってたんだ――――
イチのこと好きなの?
すぐ傍まででかかった言葉を何とか飲み込む。
そんなこと聞く自分がバカげている。
また
不意にキョウスケを傷つけるようなことをするところだった。
「天気予報を一度も読み違えたことがないんですよ、一結は」
また“一結”って――――
いつもは気にしないことが、妙に障る。
誰も呼ばない呼び名で……リコのことだって“リコさん”て呼んでるのに。
キョウスケの『特別』はイチになったの?
何でリコじゃないの?
こんなこと想う自分がイヤだった。
キョウスケは何一つ悪くない。
でも
イライラとどうしようもなく汚い感情があたしの心の中をドス黒く侵食して
嫌な感情で満たされる。
「し……知るかよ!
あたしはイチのことなんてほとんど知らないし、どうせキョウスケの気を引くためにでまかせ言っただけだよ!」



