ドタっ!バタっ!!!
派手な音を立ててあたしたちは揃って畳の床に転がった。
「いてて…」
慌てて顔を上げると
「いってぇ~…」
目の前でタクも同じように顔をしかめている。
頭でも打ったのだろうか。けれどあたしは言うほど痛くないし、どこか打った気がしない。
慌てて状況を確認してみると、タクはあたしを抱きかかえたまま自分が下敷きになって
あたしを庇ってくれていた。
タクの手があたしの背中に回っていて、怪我をしないよう強く抱きしめられている。
「お嬢…大丈夫スか?お怪我は?」
「あ…いや!大丈夫!!」
慌てて起き上がると、タクの手はあっさり離れていった。
タクの手は―――
雪斗の手と違う。
あたしを女としてじゃなく、大事な何かを守る手だった。
マサや叔父貴や響輔―――
戒みたいに。
優しくて、あったかくて……



