。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅳ・*・。。*・。





「まぁ今は色々響輔だって悩んで疲れてんやろ。


イチに会いに行ったんは、好きとかそうゆう理由やなく、


きっと気を許せる友達に会いに行く言う感じやろ。




イチの前ではあいつ、いっつも自然体やから」



気を許してる―――……?自然体??



う゛~ん……イチ…リコより一歩リードかぁ。


またまた親友の心配に戻り


リコ、うかうかしてっとマジでキョウスケをイチにとられちまうぞ!


と一人で焦ったり。


あたしが頷く前に、何か言う前に―――


戒は話題を変えるように


「響輔おらへんし、さき風呂入ってくるわ。


ほな、またな」



戒は何でもないように立ち上がって部屋を出る。


えっ!ちょっと待て!


あたしはここに置き去り!?


結局キスすらしないまま。戒は着替えを持って出ていっちまったし。


「一人でどーすりゃいいんだよ。あいつに宿題手伝ってもらおうと思ってたのに~」


一人で解けない難問に向かう気力もなく、あたしは両手を投げ出し


ゴロン


畳の上に寝転がった。


背中がひんやりと気持ちよかった。



い草の香りと、戒の柔軟剤と……ほんの少しミントの香り。



そして懐かしい――――母さんの香り。